きみとなら、雨に濡れたい




コンビニに行くだけだから私の格好はスウェットだったし、休日で髪の毛も触ってないからボサボサ。

美憂の友達にしてはずいぶんとだらしないと感じたのかもしれない。


『友達じゃないよ』

それだけ言って誤魔化してくれたらいいのに、美憂は空気を読むのだけは下手くそだった。


『私の双子の妹なの』

ざわっとしたのは、山から吹いてくる空っ風だけのせいじゃない。


『え、双子……?』
『あんまり似てないね……』

気を遣って喋られてるのが分かって、私は露骨に不機嫌さを顔に出す。


この感覚は久しぶりだ。

別の中学へと通うようになってから比較されることもなかったから。なのに、美憂は本当に空気を読まない。


『似てないかな?たしかに目は和香ちゃんのほうが大きいし、身長も私より一センチだけ高いよね。あと私は全然ダメだけど和香ちゃんが作る料理はすっごく美味しいんだよ!』


……やめて。


『でもこうして学校の友達に和香ちゃんを紹介できるなんて嬉しいな。和香ちゃんは可愛くて私の自慢なんだ』


……やめてよ。


友達たちは『はは、そうなんだ……』と、苦笑いを浮かべていた。

その人たちと別れたあと、私の気持ちなんて知らずに、『今度みんなで遊びにいけたらいいね』と美憂が言うから、我慢していたものがプツリと切れてしまった。