「明日でいいから、家から荷物取りに行くぞ。


とりあえず飯だ」


俺は、赤くなる頬を隠しゆめを連れて部屋を出た。


キッチンのすぐ近くにはリビング。


ソファ、テーブル、テレビ。


「ご飯は、オムライスだ。

で、名前はゆめ、か。」


ケチャップを出してオムライスにゆめ、と名前を書く雨宮先生。


「恥ずかしくないの?」



思わず言っちゃう私にーー。


「なんでだよ!?

子供って言えばオムライスに名前書きだろう?」


「あははッッ面白い‼先生、面白いね」




怒りなんてない。


だって、今のゆめの笑いで何もかも吹き飛んだ。


「ゆめが、笑った」



そう、嬉しかった。

なんだか、分からないけど嬉しかった。