救急車は、15分。

早いのか遅いのか、私はわからない。

待つ間、ずっと貴方に話しかけた。


「ゆめ、大丈夫だから。

泣くなよ」


無理だよ……傷ついたのは貴方なのに、私が泣かないわけない。


「ゆめ、ちゃんとご飯食えよ?」


なんで、今それを言うの?


まるでーーーー。


私は透を見た。


紫色になった唇が、震えた。


君が、近づく………救急車の中なのに、、


人が居るのにキスをした。



「ゆめ、泣くな」



離れてく体。


私は唇を触る。

冷たかった………


貴方のあの暖かな体温は無くて、変わりに冷たさがあった。