・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・

けいちゃん

・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・


家に帰ると、けいちゃんが口を開いた。

「お前、あいつと付き合うのか?」

「分かんないよ。
いい人なのは知ってるけど、今まで考えた
事もなかったから。」

すると、突然、けいちゃんが後ろから抱きついてきた。

「けいちゃん?」

「遥が好きだ。」

「え?」

「お前はずっと冗談だと思ってたかも
しれないけど、俺はずっと本気だった。
俺は、遥が好きだ。
いつも一生懸命なとこも、意地っ張りな
とこも、泣き虫なとこも、いつも元気で
明るくて人懐っこいとこも、お前の全部が
好きだ。
お前と結婚したい。
一生、お前を守りたい。
俺の隣でずっと笑ってて欲しい。
だから、俺にしとけ。」

「………」

けいちゃんの腕が緩んで、けいちゃんと向き合わされた。

けいちゃんの手が、私の目の下をなぞる。

「あれ? なんで?」

涙が頬を伝っていた。