次の瞬間、教室の戸がガラッと開いて、宮島さんが入ってきた。 多分朝練終わりでやってきたんだろう。 彼女は俺や浜野がいることになど特になんとも感じていないらしく、無言で自分の席へ着いた。 浜野は黙って文庫本を読んでいる。 ……ハァ。 そんじゃあまぁ仕方ないか。 俺も浜野にならうことにした。 鞄から読みかけの単行本を取り出してページを開き、挟んであるしおりを抜く。