手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~


「希望、少しは元気出た?」


「えっ!」


そんなことを考えていた私に志芳ちゃんは声をかけた。


「外で太陽を浴びながらお昼でも食べれば、少しは気持ちも晴れると思ったんだけど」


「う、うん、大丈夫! 心配かけてごめん!」


どうやら、志芳ちゃん達は朝から元気がなかった私にかなり気をつかってくれていたらしい。


心配かけちゃったな……。


「そう。でも、何か悩みがあったら私に相談してね。
話すだけでも楽になることはあると思うし。
私もできる限り力になるから」


そう言って志芳ちゃんは私の手を握ってくれた。