「本当に! 言わないでね!
前にも秘密にするって約束したでしょ?
私にとってナイーブな話なの」
「大丈夫! 愛子、口固いから言わないよ!
実は愛子のお兄ちゃんと志芳のお兄ちゃんが仲良くて小学校の頃から知り合いだったり、
愛子が中学でクラスのムカつくばばあ共のせいで無視されてたときも志芳だけが守ってくれてたなんて話…………………………………………………愛子は絶対! 言わないから~!」
いや、めっちゃ早口で全部言っちゃったじゃん!!
てか、二人にそんなことがあったんだ。
「へぇ、志芳ちゃんって中学の時から正義のヒーローみたいだったんだね」
丸ちゃんは嬉しそうに言った。
「そうそう。あと小学生の時に志芳が愛子の高校生だったお兄ちゃんのことが好きになって告白したこととか、言ったら志芳に殺され……ガンッ!!
うわっ、志芳ちゃんがグーで殴った。
「告白したの!? 小学生が高校生に!?」
「こ、告白じゃないわよ!!
それに、小学生の頃の話でしょ!?
わ、若気の至りよ!!
くだらない過去をほじくりかえさないで!!」
こんな動揺した志芳ちゃんは見たことがないってくらい慌てていた。



