手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~


「違う。これは死神ゲームの呪いなんだ……」


私は小さな声でそう呟いた。


昨日の選択肢にあった紀望お姉ちゃんと和希の怪我。


幸い、それほど大事には至らなかったけど、
本当に現実に起こってしまった。


きっと、私のせいで。

私が昨日、選択肢を選ばなかったせいで、
二人とも傷つく結果になってしまった。


私は言い知れぬ罪悪感とともに、
死神ゲームに対する刺すような恐怖を覚えた。


もし、こんな理不尽な選択肢が続くとしたら、
私の周りはこれからどうなってしまうのだろうか……。


私にはそれが不安だった。