「希望。あなたなら、私の気持ちが分かるわよね……」 「えっ…」 しばらくうつむいていた志芳ちゃんが口を開いた。 「どうやらこの画面、私が押しても効果がないみたいなの……希望、あなたが押しなさい……」 その表情は、 命をかけた天秤の上にいるとは思えないくらい、 どこか落ち着いていて、勇敢な顔だった。