それから3時間、黙々と作業を進めた。
今回は一部の枚数が多いけど、部数が少ないから、昨日よりかは時間かからず午前中で作業終了。


「つっかれたー!やっと終わった!」

「まじでこんな早く終わるとは……
本当真希ちゃんのおかげだよ!ありがとう」

「いえいえ、お礼なんていいですよ。
今からご飯おごってもらうんだから」

「さすが、遠慮ないよね」

「だってこんだけ頑張ったもん。」

「まぁいいんだけどさ」


それに、話も早く聞きたいし。
ってことで私たちは早々にファミレスへと移動した。


本当は圭介の事も気になったけど…圭介の話を聞くから誘うわけにもいかないし、私なんかただの後輩でしかないから圭介が待ってることもないだろうし

気にしちゃダメだ、と私を言い聞かせて優斗くんと一緒に来た。


「真希ちゃんはさ、なんで神谷と別れたの?
神谷は真希ちゃんに惚れてるんでしょ?」

「なんでと言われましても
まぁ、好きだとも言われたけど、圭介の中ではやっぱりアユさんの方が大事だから、じゃないかな。
私は一番じゃないって言われたから。
圭介はそれでも、というかそれが本音みたいだったけど、私はいつもいつも2番目にしかなれなかったから、2番目は嫌だって言ったの。
選ばれるのはいつだって1番目で、捨てられるのが2番目。
私はいつだってそうやって選ばれてこなかった。

だから、今度は捨てられる前に捨てた。
もうこれ以上振り回されて傷つくのが嫌だったから。」


「……そっか。」


どうして私はいつもこうなんだろうって…
どうして私じゃないのって

そんな滑稽な疑問ばかりが埋め尽くす。
私はいつになったら一番に選ばれるんだろう…


「でもさ、2番目でも神谷は真希ちゃんのこと好きなんだよね?」

「……本当のところはわからないけど、まぁそう伝えられましたね」

「ならきっと、今あいつは俺にめっちゃ嫉妬してるだろうね。
あいつ、独占欲強いし。
昨日真希ちゃんにフラレたばかりなら尚更、真希ちゃんを連れ出した俺が憎いだろうね」

「そう、かな…
私なんて所詮2番目なのに」

「それはさ、佐脇がこの世にもういないから
責任感的なやつで神谷が一番にしてるだけで、本心はきっと真希ちゃんにそばにいてほしいはずだよ」

「そうかなぁ
そんな感じしないんだけど」


昨日の圭介を見ていたら、本当に辛そうで、本当に愛しそうで……

私は2番目なんだってすごい実感したもん。