カミングアウトの日までの木曜日、金曜日、土曜日は、他の人から見たら私達はいつも通り過ごしている様に見えたかもしれない。
けれど、実際は全くそんな事はなくて。
徹夜をしてまでずっとママについて考えていた私は、木曜日に寝不足で授業が受けられない程目眩がしたせいで、保健室に2時間もお世話になった。
金曜日には、花恋と五十嵐が授業中にひっそりとトークグループで日曜日についてのやり取りをしていた事がばれ、2人共居残りが決定された。
最も、それを実際に行ったのは花恋のみで、五十嵐は、
「俺、係あるんで!安藤さんに任せたら、とんでもない事になっちゃうんで、行ってきます!」
と、罪も無い私の事を言うだけ言って図書室に逃げて来たけれど。
もちろん、私達は3日間全てにおいて、放課後や係の時間中はずっとトークグループで会話を続けていた。
日曜日の事、大体何時位にママにカミングアウトするのか、その時私を除く2人は私と電話が出来る状況にあるか、ママが信じてくれなかったら何と言うのか、私を除く2人は私とママの会話を携帯越しに聞いてアドバイスを出来るのか、等。
だから、土曜日の私は普段よりも忠実に兄になりきり、“勇也”を再現した。
もしかしたら、今日が1日中兄になれる最後の日かもしれない。
確かに、カミングアウトをした後の決定権は私にあるけれど。
それでも、唯一の可能性は捨てきれないから。
けれど、実際は全くそんな事はなくて。
徹夜をしてまでずっとママについて考えていた私は、木曜日に寝不足で授業が受けられない程目眩がしたせいで、保健室に2時間もお世話になった。
金曜日には、花恋と五十嵐が授業中にひっそりとトークグループで日曜日についてのやり取りをしていた事がばれ、2人共居残りが決定された。
最も、それを実際に行ったのは花恋のみで、五十嵐は、
「俺、係あるんで!安藤さんに任せたら、とんでもない事になっちゃうんで、行ってきます!」
と、罪も無い私の事を言うだけ言って図書室に逃げて来たけれど。
もちろん、私達は3日間全てにおいて、放課後や係の時間中はずっとトークグループで会話を続けていた。
日曜日の事、大体何時位にママにカミングアウトするのか、その時私を除く2人は私と電話が出来る状況にあるか、ママが信じてくれなかったら何と言うのか、私を除く2人は私とママの会話を携帯越しに聞いてアドバイスを出来るのか、等。
だから、土曜日の私は普段よりも忠実に兄になりきり、“勇也”を再現した。
もしかしたら、今日が1日中兄になれる最後の日かもしれない。
確かに、カミングアウトをした後の決定権は私にあるけれど。
それでも、唯一の可能性は捨てきれないから。



