試合に出ていた男子たちが腕を組んで喜んでいた。…そして夕凪君も「よっしゃぁ!」と叫んでいる。 …そしてその後、数秒だけ空を見つめていた。 きっと、他の誰にもわからないくらい短い時間。 あぁ。…なんで寂しい気持ちになったかわかった。……きっと、彼が写真を撮らないことに寂しさを感じたんだ。…彼の撮る写真の音が好き。彼が写真をとっているその空間が好き。…だから、私は寂しかったんだ。 「…ねえ、空っ。やったね!」 「…うん!」 だけど、彼はきっと明日も屋上にいる。そう私は感じていた。