いつも華やかでキラキラした印象の佐尾くんが私と相合い傘したってちっともつりあわない。

同じ学年の子たちも、他の学年の子たちも絶対にそう思ってる。

歩いているときにすれ違う、通りすがりの人たちですらきっとそう思っているに違いない。


佐尾くんがいなくなってひとりで挿す傘の下は、ゆったりとしていて落ち着く。

だけどそれでも、1秒でも早く家に帰りたい。


私は、雨の日が嫌いだ。