さっきからずっと胸がざわざわしてる。

ドキドキ……

ちょっと…待って…よ。

何なの……っ。

何でこんなに胸が騒がしくなってるの。

ただ…目が合っただけ…じゃん。

職員室で、空き時間にプリントを

作りながら今日の動揺ぶりを

ふりかえって恥ずかしくなっていた。

カタカタカタカタカタカタッッッ!

思わず、エンターキーを

連打してしまう。

バカ……

勝平の事、まだちゃんとしてないのに…

本当に……バカ…。

彼と10コも年が離れてるのに…

自分を見失いそうになってる…。

情けない…っ。

ダメ…新井くんは生徒…。

もし、彼に特別な感情を

持っていたとしても出してはいけない。

私は、教師だ…。

私がセーブしないと、ダメなんだ。

これから彼とちゃんと距離をとらないと。

自分に何度も繰り返し言い聞かせる。

"私は、教師として彼に接する。

この気持ちは…彼には出さない。"

そう何度も繰り返した。

けど…今

鳴りやまないこの胸の高鳴りを

おさえる事だけはできそうもなかった。