「彩綾!…彩綾?………彩綾ーーーー!!」
ぼーっとしてたらどうやらHRが終わってたみたいで、正面に恵麻がいた。
「…うっわ!耳がキーンってなった気がする!!」
そう言って恵麻を睨むが全然悪いと思ってないような顔で鼻で笑った。
「あーのーね?いくら呼んでも彩綾が返事しないからでしょっ!魂抜けたように、ぼーっとして!!」
え、魂抜けたようにぼーっとって…やばくない!?
「…なっ!」
「さては、真田のことでも考えてた?」
ニヤリと笑いながら「良い傾向だ。良い傾向だ。」と言う恵麻にギクリ。
「なわけないでしょー!ほらっ、1限目の準備しなきゃっ!!…えーと、確か1限目は英語だったっけ??」
「LHRだよ。…ほんと今日変だよ?なんかいつも以上に……抜けてる」
「失礼なっ!そんなにいつも抜けてないよ!!」

