「まじで知らなかったのか…本当男子にとことん興味ないよね彩綾って」
呆れたように言う恵麻に、顔が引きつり乾いた笑みしか出ない。
「あは…は?」
さすがに真田くんといえども名前すら覚えてなく、しかも同じクラスなのに違うクラスの人だと勘違いしてたのは失礼だよね…。
よし、謝ろう。
え、…でもいつ言おう!?
さっき思いっきり突っかかってた相手だと素直に謝りにくい…!!
保健室でのことや…、同じクラスだったのに違うクラスだと思ってたことを…色々と謝りたい。
だって保健室も私が盗み聞きしてたようなものだから。
いや…盗み聞きなんてしたくなかったけど!
一生忘れられないだろうな…なんて思っていたら、
「あ、良いこと思いついちゃったかも」
ニヤッと何か企んでいるような笑みを見せた恵麻。
…なんか悪い予感がする。
その予感は見事あったった。

