「えーと、…確か茶髪に近い黒髮で、細マッチョ?だった気が…」
実は私が…細マッチョフェチなのは恵麻も知ってる。
「茶髪で、細マッチョ…んー。…あ、……あんな感じ?」
廊下でこちらを見ている男子を指差す恵麻。
「んー?……あ!!あの人だっ」
絶対間違ってない!
だって動揺している私に向かって呑気にあいつは、笑顔で手を振ってきているんだもん!
まぁ、作り笑顔っぽいけどね。
「やっほー!さっきぶり!!彩綾ちゃん」
教室に入ってきたあいつを見て女子はなぜか悲鳴の嵐!
「きゃーーー!来夢君だぁ!!!」
「カッコいい…」
「もう、国宝級イケメンだよね…」
そんな呟きが聞こえる中、こっちに向かって来るあいつ。
え、なに!?なんでこっち向かって来てんの!?
「え、ど…どど!どうしよう!!?」
恵麻に助けを求めるが…!
「頑張って!」
ニヤッと笑いながら恵麻が私の背中を押した。
絶対面白がってるなっと思いながらあいつと向かい合う。

