極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

「遅くなっちゃったから、ブランチにしようか」
提案してみる。

「そうだな」

キッチンに向かうわたしに、彬良くんが近づいてくる。
「身体だいじょうぶ?」
こちらをのぞき込んで問うてくる。

「う、ん。だいじょうぶだよ」
だって、すごく優しくしてくれたから。

チーズと玉ねぎ入りのオムレツとサラダを作る。それにトーストとコーヒーで休日のブランチにした。

「今日は何しようか」

「彬良くんが予定があるなら合わせるけど」

「特にやらなきゃいけないことはないけど」

「休日は何してることが多いの?」
ちょっと気になって聞いてみる。

「ジムに行くことが多いな。あとゆっくり経済誌とか本を読んだり、映画を観たり。英語のニュースを見たり聞いたり。ちょっとした時間がないとできないことをしてる」

うーん、さすがレベルが高いな・・・
ちなみに彬良くんのお母様の理沙子さんは、いわゆる帰国子女だ。お父様はバリバリの商社マン。
そんな家庭で育った彬良くんは、幼い頃から英語の教育も受けていて。佐伯家に遊びに行くと、英語でアニメやニュースを見ていてびっくりしたものだっけ。

「あきらくん、英語わかるの?」
「だいたいね」
そんなやりとりをしていた。