極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

「たいしたことないよ、あんなの」

「いいお嫁さんになれるよ」

「そ、そんなっ」
いきなりの発言に、お茶を喉につまらせそうになる。

「俺の」

完全にむせてしまった。

彼がやさしくわたしの背をさすってくれる。

「ごめん。でももう、なにがあっても離さないから」

「・・あ、彬良ぐん・・」
ようやく喉から押し出すように声が出る。目に涙がにじんでいる。

「だいじょうぶ?」

「わ、わたし———」

「ん?」

「彬良くんのことが好きなの! どうしたらいいか分からないくらい・・」
恋愛初心者の限界だ。泣いてしまった。

「知ってるよ」

ぽふっと頭に手のひらが乗せられる。
その感触に、ぐすぐすっと子どもみたいにしゃくりあげてしまう。

抱きよせられて、ポンポンと背中をあやすようにたたかれる。ようやく呼吸が落ちついてくる。それとは逆に高まってゆく鼓動。

身体に回された彼の腕に力と熱が加わった、と感じた次の瞬間———
「きゃっ」身体のバランスが大きくかしいで、小さな声がもれる。

彬良くんに抱き上げられてる———息が止まる。