極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

「どうしたのそよか、ぼっとしちゃって」

「な、なんでもない」
慌ててスクランブルエッグをフォークですくう。

恋してるなんて、彬良くんに恋してますなんて今さら言えないよ。

ドライブデート気分で、会社まで乗せてもらう。
あらためて聞いてみたけど、彬良くんのスケジュールは多忙の一言だった。特に今は、新しいプロジェクトの実現に向けて、目の回るような日々だとか。
平日に自宅で食事をとることはほぼないという。

「それってあの、TSU・KU・RO・Uプロジェクトっていうやつ?」

「そう、よく知ってるな」
ちょっと意外そうな表情を浮かべる。

「プレスの瀬尾さんに聞いたんだ」

そうか、とつぶやく。
「まあ、ありがたいことだよ。ひとつのプロジェクトの提案、立ち上げ、運用までやらせてもらえるんだからな。

もちろんチームの責任者は彬良くんだ。
あらためて尊敬の思いがわく一方で、体を壊さないといいけどって心配になる。

彼のために体にいい栄養たっぷりの料理を作ろうと、ささやかな決意を固める。