極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

夢と現の境が曖昧な浅い眠りで、まぶたが開いたときには、もう意識がはっきりしていた。
いま寝てたのかな・・・と窓の方に顔を向けると、カーテンの向こうはうっすら明るくなっている。
明け方、ということは少しは寝られたみたいだ。もぞもぞとベッドの中で身じろぐ。

首をひねってサイドテーブルのデジタル時計に目をやると、5:45という数字が見えた。
そこそこ眠れたことにひとまず安堵する。
6:00になったら起きようかな・・・ぼんやりとそんなことを考える。

当たり前だけど、夢じゃなかった。彬良くんのうちで、彼のベッドで寝てる。
その事実に、左胸の奥がトクンと跳ねた。

起き上がって、ポーチとタオルをスーツケースから出して洗面所で顔を洗った。人の家だから、なるべく水をはねさせないように気を使って。
終わったら、タオルで洗面台を軽く拭く。
部屋に戻って着替えを済ませてリビングに行ってみると、彬良くんがいた。

「おはよ」
わたしを見て目を細める。

「お、おはよう」