「少しはカッコつけさせてよ」
「彬良くんなら、ファミレスでもファーストフードでも、十分かっこいいと思うけどな」
思ったことをそのまま口にすると、彬良くんの横顔に複雑な表情が浮かんだ。
眉を寄せて、口元を無理に引きしめるみたいにゆがめる。
そよか、と前に視線を向けたままつぶやいた。
「いつのまにか、男を転がせるようになったんだな」
「こ、ころがっ!? なんでっ」
「意識してないなら、余計にタチが悪いな」
ちらりとこちらに視線をよこす。
「できればいつも俺のそばに置いときたい。そよかの全てを俺のものにしたい。そうすれば、少しは安心できるのかな」
「あ、彬良くん・・・」
いきなりなにを言い出すの!?
「男なもんでね、俺は」
彼の言葉の意味するところを聞いてみたいような、でも聞いてしまったらもう後戻りはできないような気がして、結局黙りこむ。
この場でハンドルを握っているのは彼で、どこへゆくのかは彼次第だ。
「彬良くんなら、ファミレスでもファーストフードでも、十分かっこいいと思うけどな」
思ったことをそのまま口にすると、彬良くんの横顔に複雑な表情が浮かんだ。
眉を寄せて、口元を無理に引きしめるみたいにゆがめる。
そよか、と前に視線を向けたままつぶやいた。
「いつのまにか、男を転がせるようになったんだな」
「こ、ころがっ!? なんでっ」
「意識してないなら、余計にタチが悪いな」
ちらりとこちらに視線をよこす。
「できればいつも俺のそばに置いときたい。そよかの全てを俺のものにしたい。そうすれば、少しは安心できるのかな」
「あ、彬良くん・・・」
いきなりなにを言い出すの!?
「男なもんでね、俺は」
彼の言葉の意味するところを聞いてみたいような、でも聞いてしまったらもう後戻りはできないような気がして、結局黙りこむ。
この場でハンドルを握っているのは彼で、どこへゆくのかは彼次第だ。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)