極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

どうしよう、なに着てこう、は女性なら誰もが悩むことで。
アパレル会社に勤めるようになっても、やっぱり着るものに迷う日々だ。

彬良くんとのデート・・・二人で出かけたことなら、子どもの頃から数え切れないくらいあるけど。あれはあくまで二人で出かけただけで、デートとは違う。

あんまりメイクや髪に気合を入れたり、おろしたての服を身につけるのもなんだか恥ずかしい。
でもちょっと特別感は出したいし、ああもう、どうしよう。

結局日曜の朝袖を通したのは、お気に入りのベビーピンクのブラウスだ。甘い色合いを、大ぶりの金ボタンと切りっぱなしの黒いリボンが上手に引きしめている。ボトムはボックススカート、靴は歩くことを想定してチャンキーヒールのパンプスを選んだ。

約束の11時のちょっと前に、彬良くんから[あとちょっとで着く]というメッセージが入った。
マンションのエントランス前で待っていると、ほどなく艶やかな濃紺のスポーツカーが横づけされた。運転席には彬良くんの姿。