極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

「俺は———」深く吸った息とともに、彬良くんが言葉を吐く。
「どこにいても、どれだけ離れていても、どれだけ時間が経っても、そよかを忘れない」

「彬良くん・・」

忘れないでと、彼が言う。
「そよかのお嫁さんごっこに付き合ったのは、俺だけなんだから」

こくこくとうなずきながら、わたしはつたない謝罪と感謝の言葉を口にする。

わたしたちが歩む道は、この先どこかで重なる日が来るのだろうか。
あるいはもう交わることはないのかもしれない。

ただこの道を選んだことを後悔することはしまいと誓った。
わたしのわがままを受け入れてくれた、彬良くんの想いに報いるために。