極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました

「彬良くんのことが好き。本当に大好きだから、わたしのことで悩んでほしくないの。だから・・・一度距離を置きたい」

「別れる、ってこと?」
乾いた声で彼が問う。

「いったん恋人っていう関係から、幼なじみに戻ったほうがいいんじゃないかって。
わたしは彬良くん以外のひとを好きになることなんてないと思う。でも彬良くんはわたしに縛られないで。アメリカにも素敵なひとが沢山いると思うし。
わたし、日本にいても英語の勉強するし、仕事も頑張る。もし、だけど、大切なひとに何かあったときに、支えられるくらいの自分になりたいから」

もう彬良くんには甘えない。

「・・・そよかを苦しめたくない」
やああって彼が言葉を吐く。
「それだけはしたくない。幼なじみの関係に戻ることが、そよかの望みなら俺はそれを尊重する」

「ありがとう、彬良くん」
絶対にこらえるつもりでいた涙が、ひと粒こぼれ落ちた。
最後の最後まで、やっぱり彬良くんに甘えてしまったのかと心のどこかで思いながら。