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「そよかちゃん、こことここ、間違ってるよ」
香織さんが添削した議事録をデスクに置いて、ちょいちょいと指差す。
「あ、すみません」
赤ペンの数は、明らかにいつもよりも多い。
「いいけど・・・言葉のニュアンスとか要約の仕方の違いじゃなくて、誤字ってそよかちゃんらしくないね」
心配そうに、こちらを覗きこんでくる。
「昨日すごく体調悪そうだったし、今日もあんまり顔色よくないよ」
こんなときに優しくされると、かえって申し訳なさがつのる。
「すみません、すぐ直します」
やっぱり睡眠不足だ。頭がうまく働いていない。彬良くんならともかく、わたしは思考レベルが低下すると即、仕事にミスが出てしまうところが悲しい。
彬良くん・・・
目の前の議事録に集中しないといけないのに、つい彼のことを考えてしまう。
彬良君も眠れない夜を過ごしたことは、あの涼しげな切れ長の目の下に、うっすら掃いたようなクマが浮いていたから察しがついたけど。
「そよかちゃん、こことここ、間違ってるよ」
香織さんが添削した議事録をデスクに置いて、ちょいちょいと指差す。
「あ、すみません」
赤ペンの数は、明らかにいつもよりも多い。
「いいけど・・・言葉のニュアンスとか要約の仕方の違いじゃなくて、誤字ってそよかちゃんらしくないね」
心配そうに、こちらを覗きこんでくる。
「昨日すごく体調悪そうだったし、今日もあんまり顔色よくないよ」
こんなときに優しくされると、かえって申し訳なさがつのる。
「すみません、すぐ直します」
やっぱり睡眠不足だ。頭がうまく働いていない。彬良くんならともかく、わたしは思考レベルが低下すると即、仕事にミスが出てしまうところが悲しい。
彬良くん・・・
目の前の議事録に集中しないといけないのに、つい彼のことを考えてしまう。
彬良君も眠れない夜を過ごしたことは、あの涼しげな切れ長の目の下に、うっすら掃いたようなクマが浮いていたから察しがついたけど。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)