「すっごく美味しいし、野菜がいっぱい食べられるのが嬉しいね」
「そうだな、バーニャカウダって最近じゃどこ行っても出てくるから食傷気味だけど、ここのはソースを和風にアレンジしてて面白いな」
食事の途中でオーナーシェフと思しき男性が挨拶に来てびっくりしてしまった。
「すっかりご立派になられて」
「もう社会人ですよ」
「お父様、お母様にもよろしくお伝えください」
短いながらも親しみのこもったやり取りを交わして、厨房へ戻ってゆく。
「お知り合いなの?」
声をひそめて聞いてみる。
「知り合いっていうか、あの人昔は東京にあるホテルのメインダイニングでシェフをしてたんだ。うちの親がそこをひいきにしててさ。何年か前に故郷の倉敷で店を出したって聞いてたから、一度来たいと思ってたんだ」
家族となじみのあるところへわたしを連れてきてくれた。きっとそれって誰にでもすることじゃない。
そう思うだけでわたしの胸の鼓動はまた高まってしまう。
「そうだな、バーニャカウダって最近じゃどこ行っても出てくるから食傷気味だけど、ここのはソースを和風にアレンジしてて面白いな」
食事の途中でオーナーシェフと思しき男性が挨拶に来てびっくりしてしまった。
「すっかりご立派になられて」
「もう社会人ですよ」
「お父様、お母様にもよろしくお伝えください」
短いながらも親しみのこもったやり取りを交わして、厨房へ戻ってゆく。
「お知り合いなの?」
声をひそめて聞いてみる。
「知り合いっていうか、あの人昔は東京にあるホテルのメインダイニングでシェフをしてたんだ。うちの親がそこをひいきにしててさ。何年か前に故郷の倉敷で店を出したって聞いてたから、一度来たいと思ってたんだ」
家族となじみのあるところへわたしを連れてきてくれた。きっとそれって誰にでもすることじゃない。
そう思うだけでわたしの胸の鼓動はまた高まってしまう。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)