「すみれちゃん、仕事がんばり過ぎ。いくらカフェ開業が夢でも根詰め過ぎちゃダメだよ」 「そんなんじゃ……」 「すみれちゃーん、小腹減ったからナポリタンいいかい?」 「あっ、はい、かしこまりました」 もう一度カウンターの端に視線を戻すと、そこにはさっきと変わらずにこやかなオニーサンがこっちを見て手をひらひらさせていた。