「今、みなさんに新しい飲み物お出ししますね」

「おお、すみれちゃんは気が利くねぇ、マスターとは大違いだ」

「徳さんのぶんだけ伝票追加しとくからね」

「おっとっと、あくどいのは顔だけにしてくれよぉ、マスター」



そんな冗談が飛び交って、
テーブルに置き去りになってしまった飲み物を作り直してお客様に運ぶと、少しだけ日常に戻った気がした。