チリリンチリン、と扉に下がった真鍮のベルが揺れた。


厚い木製の扉がゆっくりと開くのに合わせて外の明かりが次第に太く差し込んでくる。


店内にいると窓のステンドグラスが光を遮って、今が昼なのか夜なのかが曖昧になってまったりしてくるから、この瞬間はいつもしゃきっと背筋が伸びる。