「……俺たちがどんなに言ってもクレールは、今さらあんたたちに説明しても仕方ないって、聞いちゃくれねえんだ。だから、頼む! クレールを助けてやってくれ!」


 男は本当にクレールを心配していた。でもそれは、僕たちも同じだ。


「大丈夫です。私たちはクレールを信じています。彼を助ける為に、何をしたらいいんですか?」


 レイがきっぱりとした声で言うと、男はありがとう、とまた目に涙を浮かべた。