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20時。
結局、何のプレゼントも買えないまま、ピアノバーでの演奏時刻になってしまった。

今日は、クリスマスソング一色で繋いでいく。

目の前のいつもの席には、いつものゆうくん。


21時。
演奏を終えると、ドレスからワンピースに着替えて、少しだけゆうくんの隣に座る。

「来てくれて、ありがと。」

「今日の奏、一段と綺麗だな。」

「っ!!」

困る!
毎回、こんな甘々のセリフ言われたら、ドキドキが止まらないじゃない!

私なんかより、絶対、ゆうくんの方がかっこいいのに。


精神衛生上、ゆうくんのそばに長居するのは良くないので、早めに切り上げて控え室に戻った。

あのまま ゆうくんの隣にいたら、絶対次のステージ、平常心で演奏できる自信がない。

今は、とりあえず心を落ち着かせて、次のステージに備えたい。