優しい音を奏でて…



「お待たせ。」

化粧をして、ひとつに結んでいた髪を下ろして、ハーフアップにしてみた。

「うん。奏、綺麗。」

「あ、ありがと。」

「行こ。」

戸締まりをすると、ゆうくんは、また私の手を取ってエレベーターへと連れて行く。

エレベーターに乗ると、今度は指を絡めてきた。

えっ!?

恋人繋ぎ!?



駐車場から、車を走らせる事10分。

静かで落ち着いた1軒の日本家屋に着いた。