かき氷を食べ終わって、ベンチで座っておしゃべりしていた。
小さいお祭りだから、あんまり見るところもなくて。
「その服、似合うな。」
中島くんがぽつりと呟いた。
「そ、そうかな?」
あたしは自分のワンピースを見る。
薄いピンクの、ワンピース。
袖に少しフリルがついていて、かわいくて気に入って、去年買ったもの。
地味なあたしにはこのワンピースはちょっとかわいすぎるかと思ったんだけど、良かった。
「ん。
かわいい。」
「あ、ありがとう。」
か、か、かわいいって。
すごく、くすぐったい。
あたしたち、付き合ってるんだよね。
付き合ってる、か。
意識しすぎてどうにかなりそう。
あたしは中島くんの彼女で、
中島くんはあたしの彼氏。
いわゆる、カップル。
昨日から今日にかけて、何回、このことを頭の中でループしただろうか。
10回、いや、20回くらい考えたかな。
考えすぎて、
中島くんのことを意識しすぎて、
気疲れして、
ふっと力が抜けた。



