昼休み。

机の上に置かれた弁当……。


俺は何度もごくりと喉を鳴らしながら、いまだハンカチに包まれたままの弁当を見ていた。



最初で最後になるであろう、紗枝が作った弁当。


早く食べたい。

いや、なんだかもったいない……。


気持ちが交錯して、手を伸ばすこともできなかった。



――♪♪~♪♪~



昼休みになって解除した、携帯の着メロの音。



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