「……分かったよ」 観念したように承諾すると亮太はひどく喜び、興奮状態のまま俺にキスしようとした。 「ばっ……! やめろよっっ!!」 「ははっ、悪ぃ~。いやぁー、キスに飢えてるんで、つい……」 「なんだそれ」 「紗枝と、まだなんだよ。キス」 クリスマスにすべてを賭けているのか。 キスがまだだと言うわりには、亮太は落ち込んでいる様子も見せない。