「なっ? 頼む! 一生のお願い!!」


「……やだよ」


「直樹~っっ!!」



拝むように手を合わせ、俺に頭を下げる亮太。

何度頼まれても、俺は首を縦に振らなかった。



「クリスマスだぜ? きっと紗枝も期待してんだぞ?」



……だからいやなんだよ。


クリスマス。

亮太は紗枝と過ごすことになっているわけで。