俺が言うと、亜紀ちゃんはフフッと静かに笑った。 「違うってば。あのメモ、火で炙ってみて?」 「火で……炙る?」 「うん。子供じみているけど、紗枝なりの気持ちの伝え方だから」 紗枝なりの気持ちの伝え方……? いったい、なんのメッセージが……。 「あ、バス来たよ」 いつものバスが、こちらに向かってゆっくりとやって来た。