クリスマスに繋がれた、俺と紗枝の手。 だけど、手の届かない親友の彼女にかわりないんだ。 「………?」 もうすぐバス停に着くというころ。 パトカーと救急車がけたたましいサイレンを鳴らしながら、のんびりと歩いている俺を追い越していく。 なにかあったのか? ……バス停の方に向かっている……。 ゆっくり歩いていた俺の歩調が、だんだん速度を増していく。