「大丈夫なの!?」

私は、慌ててお母さんに駆け寄った。

「大丈夫よ……萌。ちょっと
熱っぽいだけだから……すぐに良くなるわ」

「大丈夫との問題ではないわよ!?
早く横になって。
あまり辛いなら救急車呼ぶ?」

本当なら早く病院に連れて行って
入院させてあげられるのに。

主治医の先生にも言われている。
入院させた方がいいって。

でも、家には……。

「これぐらい平気よ。
病院なんかに行ったらお金がかかっちゃうわ」

そう言いながら大丈夫だと笑う。

ズキッ……と胸が痛んだ。

私が頼りないばかりに……。

お母さんを布団に寝かせると私は、
社長が用意してくれたしょうが焼きのお肉を
フライパンで焼いた。