「先生…私の家に戻ってくるかもしれない……。証拠隠滅とか、私を待ち伏せとか…」


学校に乗り込もうとしていた設楽さんにそう言ったのは夕方四時半頃。


「ふーん。悠瞳ん家、どこ?」


私は某マップサイトでだいたいの場所を教えて、設楽さんを見送った。


これで不安から逃れられるかもしれない。


しばらくは先生の影に縛られることになるかもしれないけど……でも…。


設楽さんがきっとどうにかしてくれるから…。


アイツを潰してくれるから……。


「はぁ……」


ここに来てからよく思うんだ。


なんでこんな人生なんだろうって。


もっと、マシな人生を歩みたかったって。