設楽さんが、叶翔さんから私を守りたがった理由も、何もかもがわかった。


複雑に絡み合った糸がスルスルとほどけていく感覚。


「悠瞳、久しぶりやな」


設楽さんの家のリビングでソファに座ってくつろぐ莉桜は、私にふわっと微笑みかけてきた。


想定外の出来事に、戸惑うばかり。


あんなに怒ってた莉桜が、普通の莉桜に戻ってる。


「…久しぶり……」


これはどういう状況なんだろう。


設楽さんの家に莉桜。


その莉桜は笑顔。


何が起こってるの…?