「じゃあ…そうだなぁ。何から話そうかしら」


もったいつける話し方に若干の苛立ちを覚える。


「何か疑問に思わなかった?」


疑問…。


「……なんで私の携帯番号を知ってたんですか」


本当は他にも疑問は山積み。


なんで虐待を行ったのかとか、心は痛まなかったのかとか。


今どういう気分で私と会っているのかとか。


謝罪の言葉1つ言えないのかとか。


だけど、こんな人にそんなこと聞いたって無駄なことは分かってる。


残虐な女に、謝罪だとか罪悪感だとか、そういった言葉なんて存在してないんだ。


「設楽陵くん。覚えてるかしら」