こんなときに来る場所はきまってあの場所。


月光が綺麗な海…。


今宵の月光は私の大嫌いな月光だ…っ。


輝かしくて、眩しくて、私とは真逆な月光…。


「ふっ…う…ぅ」


どれだけ泣いても涙は枯れることを知らない。


とりとめもない数の涙が月光に晒される。


醜い私が晒される。


寒風が私を殴り付けてくる。


ザワザワと木々は騒ぎ、私はまるで晒し者のよう…。


「う…っ…ぁ…」


死んでしまう方が楽なんじゃないか…。


こんな人生から逃げた方が…楽なんじゃないかな……っ。