莉桜は今までにツラい思いをしてきた。


なのに私はまた莉桜をツラい目に遭わせてしまった。


「ごめんなさい…っ」


「謝らんといて。ウザイから。…今の悠瞳はアイツにそっくりや……っっ。うちを人間不信にした張本人に…っっ」


充血した目で莉桜は私を睨んだ。


だけど、その莉桜は弱々しくて。


「……っ」


莉桜を見ていることなんてできなかった。


「絶対許さへん……っ!もう二度と許さへん…っ」


悲痛な莉桜の叫びが私の心を引き裂いた。


ガラガラと、何かが崩れていく音がした。