月光 ~すべてのひとかけら~

玄関の扉を開けたらそこにいたのは莉桜だった。


何の表情も見えない無の表情。


だけど、瞳の奥が冷たく光っている気がしてならない。


「……入って…」


莉桜の目を見れなかった。


俯き、莉桜を招き入れる。


「はーあ。ムカつく女の家に入らなアカンとかツラいわぁ」


莉桜のキツイ関西弁が私の心を切り裂いてゆく。


「……ごめん…」


「謝る気ぃあるんなら裏切んなやって話やろ」


嘲笑を含みながら莉桜はドカッとソファに座った。