** どれくらいここにいただろう。 寒さで身体が震えている。 温もりがほしい……。 人の温もりがほしい…。 「おい」 ……!! 私がずっと求めていた声…。 その声がした方をそっと振り返る。 「何やってんだよ」 「叶翔さん……っ」 叶翔さんの顔を見た瞬間、堪えていたものが堰を切ったように溢れ出す。 ボヤけて何も見えない視界の中、感じた温もり。