逆にこっちが申し訳なくなる。


せっかく気遣ってくれてるのに。


「ごめんなさい…」


もうちょっとマシな言い回しをすればよかった。


こんなだからいじめられるのかな…。


「いや、こっちこそ」


賑やかなファミレスなのに、私たちのテーブルだけ気まずい空気が流れる。


そんな空気の中食べるハヤシライスはあまり美味しいものじゃなかった。


「…二つ目の話は……?」


一体なんなんだろう。


また有紗絡みなら嫌だな…。


「夏川叶翔の話」


その名前が聞こえた瞬間、ドクンと心臓が跳ね上がった。