「この前バッタリ会ったわけ。俺は気づかなかったけど、有紗の方から声かけてきて〝話したいことがある〟って言われた」


今度はサラダ。


食事をしながらっていうのは失敗だった。


少しの間ですら嫌だと感じる。


「それが昨日の話」


昨日…。


「有紗はさ、本気で悠瞳に謝りたいって思ってる。メール、無視してるんだろ。何か返事してやってほしい」


莉桜の助言通り、私はスルーすることにした。


もう有紗とは関わらない。


そう心に決めて。


「…永蔵はもう退職したらしいけど、まだ怖いんだとさ。学校に行くのが。そんな状況で一人でもそのことを分かってくれる人がいたら、どんなに楽になるか分かるだろ?」