「……帰るぞ」


帰りたくない。


今日が終われば、叶翔さんはもう2度と私を誘ってくれないような気がする。


「また来ようぜ。次は晴れの日に」


……!


「いいの…?」


叶翔さんの彼女は莉桜。


勘違いしちゃいけない。


叶翔さんは私をただの友達だと認識してるだけなんだから…。


「あぁ。だから風邪引く前に帰るぞ」


叶翔さんが、私の手を握って立ち上がらせてくれた。


「ありがとう…叶翔さん…」